SEO対策についてちょっと考えてみた。
SEOという言葉はサイト運営者であれば普通に使う言葉です。SEOを深くは理解していないという方でも「検索エンジン最適化」というところまではわかっているんじゃないでしょうか。すでにそれなりの施策を施していますというサイトオーナーさんは、こんな文章はお読みいただく必要はないんですが、SEOという言葉は知ってるし、ちょっと気にはなっているけど、どうももう一つ分かってないなという方に向けて、SEOについてちょっと書いてみました。
Original Photo by Gordon
前回「眠ったままのホームページをなんとかしたい。ですよね。」のサイトアクセスを増やすという観点からも、重要なSEO対策。一般ユーザーは知りたいことや調べたいことをgoogle等で検索しますが、そ検索結果のもっとも上位に現れれば多くの人がそのサイトを訪れてくれます。そこでサイト制作者はどうにかして自身が制作したサイトが検索結果の上位に上がってくれるように対策をします。極く簡単に言ってしまえばこれがSEO対策です。ここまでは分かりやすいですね。
じゃあ検索エンジンてどんな仕組みなんだろう。それがわかれば対策方法も必然的に分かりそうな気もします。
世界初の検索エンジンと言われる「Archie」はJPNICの「インターネットの歴史年表」で見ると1990年に登場しています。その5年後にはWindows95が発売され、企業や一般家庭でもPCはどんどん普及し、1996年にはYhoo!Japanがサービスを開始しています。当時Yhoo!Japanで検索してた人、相当多かったと思います。私が最初に個人的なサイト作り、Yahoo!Japanの検索に引っかかるにはどうすればよいのか調べてた頃、当時は手動で申請が必要でした。申請をして登録されないとYahoo!Japanの検索結果には一切出て来ないというものだったんですね。つまり人の手でサイトの登録やカテゴリ分けをしていた、いわゆるディレクトリ型検索エンジンというものでした。SEO的には人が分類したカテゴリ(ディレクトリ)の中に入れてもらえるよう登録申請をし、登録されたら表示順は記号、英数、全角、50音という順番だったので記号の一番最初にくる文字をタイトル頭につけるというような方法だったようです。私は個人的なサイトでもあったし、SEOなんて言葉も知らない時期でしたから、登録だけしてYhoo!の検索画面の随分下の下のさらに下の方にちょっと顔を出しただけで満足してましたが。
さて、さすがに人手での分類にも限界がきます。そしてロボット型の検索エンジンが登場します。日本でYahoo!Japanが採用したのが1998年。
この頃のSEO対策はキーワードでした。当時の検索エンジンはキーワードとサイトのページ数が検索順位を決めていたんですね。実際のページ内容とは関係ないとにかく沢山のキーワードを詰め込んだサイトが上位にくるような時でもありました。
この年にgoogleが二人の学生によって創業されます。ロボット型検索エンジンはその名の通り、ロボットが世界中のサイトを駆け巡って情報を集めてくるんですが、googleはそこに独自の技術を駆使し、ページランクというサイトの格付けのようなシステムを導入します。これがユーザーの支持を得、Yahoo!Japanが採用するなどして知名度も上がっていきます。そしてgoogleは新たな評価基準を持ち込みます。リンク数ですね。多くのリンクを得ているサイトは質の高いサイトであるという評価の仕方です。SEO的にはリンク増やせばそれなりの評価が得られることになります。ですので懸命にリンク数を増やすために奮闘します。これが2000年頃です。そこからはリンクを張るためのあらゆる(少々ズルイことも)方法を使いながらSEO対策は施されてきました。しかし、googleもさらに進化します。
2011年のパンダアップデートでは、リンクに関係なくそのページの内容が乏しい(コピペで作られていたり、プログラムによる自動生成)ものは一斉に順位を落としました。ユーザーにとって有益なサイトを上位にということですね。
2012年ペンギンアップデートでは、他のコンテンツへのリンクのみのページやリンク集といったサイトが順位を落としています。
また、リアルタイム更新になったため評価がその都度わかるようになりました。
さらに2013年のハミングバードアップデートでは検索した言葉の背景までも加味した、文脈も理解できるような質の高い検索結果が表示されるようになりました。もちろん今も進化は進んでいます。
このように今日の検索エンジン、特にgoogleはとても複雑なアルゴリズムを駆使し、膨大なサイトの中からユーザーの望むものに近い検索結果を表示します。つまりここをこうすれば検索上位にくるというような簡単なことではなくなっているということです。
それでもやるべきことはあります。「SEO」と検索するだけでとても多くのページがヒットします。そしてそれぞれに内容を含んだ価値のあるページがたくさん存在します。その中から運営中のサイトにあった施策を、担当者や制作会社と共に検討してみることは、検索結果の向上に役立つと思います。今後の効果的なSEOをと考える時、googleのガイドラインが示すように、内容のあるコンテンツとユーザーの利便性を考慮したページ作りが最も重要になってくるのではないか思います。
ウェブマスター向けガイドライン
追記:ここまでザックリとSEOに関して書いてきましたが、今年(2018年)9月のアップデートでは社名検索しても上位表示にならない事例も出ているようです。このことは「モバイル時代のSEO情報ブログ」さんに詳しく書かれています。ご興味のある方はどうぞ。実際にお困りになっている方にはとても参考になると思います。